とき語り『源氏物語』を終えて

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2026/02/24 20:00

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今回の舞台は、私にとって役者としての在り方、
生き方そのものを改めて整えていただいた時間でした。

 

稽古では毎日、基礎練習がありました。
発声・滑舌・開口、すり足、お扇子の扱い方。
当たり前のことを、当たり前以上に丁寧に重ねる日々。

 

その積み重ねの中で、改めて強く実感したのは
「言葉に意識を集中させること」の大切さでした。

 

一言一言ではなく、一語一語。
言葉の粒に触れ、その意味と呼吸を身体に通す。
それがどれほど舞台の密度を高めるかを、身をもって学びました。

 

そして、能の舞台に立つという何とも言えない緊張感。
そこは「舞台に立つ」というより、
「立たせていただく」場所でした。

 

コロスから役へ切り替わる瞬間も非常に楽しく、
身体の動きは抑制されていても、
心や表情、目の奥は激しく動いていました。
静の中に動がある感覚。
その緊張と集中の連続がたまらなく面白かったのです。

 

今回の「楽しい」は、いわゆる「わーい!」という
楽しさではありません。


深く覚悟を決め、確実に言葉を紡ぐ緊張感。
一瞬たりとも気を抜けない時間。
アドリブなど入り込む余地のない、的確に発語し続ける緊迫感。
その張り詰めた空気の中に身を置くことが、何よりの喜びでした。

 

終わってしまった今も、もっと続いてほしいと思っています。
今日も梅若能楽堂へ行きたい、あの場に立ちたい。
そんな想いが自然に湧いてきます。

 

”新参者の私が能舞台に立つことを許していただいた”
そんな感覚すらありました。


長年大変お世話になっているプロデューサーの方から
ご紹介いただいたご縁も含め、
経験も出会いもすべてが尊く、
人生の大きな財産をいただきました。

 

そして何より、
やっぱり私はこの世界が好きだと確信しました。

 

自分の芝居を、自分の感性を信じて進んでいい。
そう強く背中を押していただいた時間でした。

 

代表作と呼ぶにはまだ烏滸がましいですが、
これからの人生の折々で語り続けたい作品です。

 

この舞台に関わってくださったすべての皆さまへ、
心より感謝申し上げます。

 

 

お写真などをいただいたら
また更新しますね!!

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